インターネット上の掲示板やSNSでは、「団塊の世代」という単語に対して強いネガティブ感情が向けられる光景が日常化しています。Yahoo!知恵袋やX(旧Twitter)などの投稿を分析すると、不満や怒りの声は大きく3つのパターンに集約されます。
第1に挙げられるのが、「自己主張の強さとカスタマーハラスメント(カスハラ)」です。役所の窓口、医療機関の受付、商業施設のカウンターなどで、「客を待たせるな」「責任者を呼べ」と大声で威圧する高齢男性の姿が頻繁に取り沙汰されます。行政関係者への取材でも、「制度変更に対する苦情やクレームで長時間窓口を占拠するのは、70代後半の男性層が圧倒的に多い」という証言が一貫して聞かれます。
第2に、「逃げ切り世代への嫉妬と怒り」です。終身雇用と年功序列のもとで給与が上がり続け、定年退職時には数千万円の退職金を受け取り、手厚い厚生年金を享受しながら、少子高齢化のツケを若年層に回しているというイメージが根強く存在します。「自分たちは甘い汁を吸い尽くし、社会保障を食いつぶしている」という批判的な言説が、生活防衛に汲々とする若い世代の間で共感を呼んでいます。
第3に、「昭和的価値観の押し付け」です。学生運動を通過し、猛烈な企業戦士として「24時間戦えますか」を地で行ったこの世代は、「努力すれば必ず報われる」「会社への滅私奉公こそが美徳」「男は仕事、女は家庭」という成功体験を絶対視する傾向があります。この価値観を部下や子世代、さらにはSNS上の見知らぬ他者にまで一方的に説教として投げつける姿勢が、「老害」という痛烈なレッテル貼りを招く火種となっています。