かつて北海道恵庭市戸磯エリアで営業していた「天然温泉ラフォーレ」の現地は、往年の湯けむりの面影はなく、すでに建物本体の解体作業が完了し、敷地は更地および整理された状態となっています。道道沿いに掲げられていた特徴的な看板も撤去され、現地を訪れても往時の活況を直接確認することはできません。
温泉業界関係者および当時の事情を知る地元関係者の証言によると、恵庭温泉ラフォーレの閉店理由は単一の要因ではなく、複合的な経営課題が重なった結果でした。最大の要因は1990年代から稼働を続けていた配管設備やボイラー、深井戸揚水ポンプの経年劣化です。モール温泉は有機物を多く含むため配管のスケール(温泉成分の沈着)が起こりやすく、数千万円規模の大規模改修工事が必要な時期を迎えていました。
これに加えて、2026年春以降の来訪者急減と燃料費の高騰が追い打ちをかけました。一般的な公衆浴場価格(大人400円台)を維持しながらの抜本的な施設更新は投資回収の目処が立たず、2026年6月をもって営業終了を正式決定する苦渋の決断が下されました。歴史ある地域インフラとしての役割を全うした形での閉館経緯となっています。