移動式クレーンを操作する資格は、扱う機械の「つり上げ荷重」に応じて3段階に区分されています。この区分を誤認して現場作業を行うと、労働安全衛生法違反として事業者・作業者双方が重い処罰の対象となります。
最も基本となるのがつり上げ荷重1t未満を対象とする「特別教育」です。学科と実技を合わせて約13時間で修了できる簡易な講習ですが、操作できるのはごく小型の簡易クレーンに限られます。これに対し、街中や建築現場で頻繁に目にするトラック積載型クレーン(通称:ユニック車)の多くは「2.93t吊り」などの仕様となっており、これらを操縦するには「つり上げ荷重1t以上5t未満」をカバーする小型移動式クレーン運転技能講習の修了が法的に義務付けられています。
さらに、つり上げ荷重5t以上の大型クレーン(ラフテレーンクレーンや大型オールテレーンクレーンなど)を操作する場合は、国家試験である「移動式クレーン運転士免許」の取得が必要です。一般的な運送業や建築資材の搬入作業においては、小型移動式クレーン運転技能講習を取得しておけば、流通している積載型クレーン車のほぼ全域をカバーできるため、現場での汎用性が圧倒的に高くなります。