Q1:大腿骨骨折をした高齢者の余命はなぜ短くなると言われるのですか?
A1:骨折そのものが直接の死因になるのではなく、受傷後の長期臥床(寝たきり)によって急速に筋力や心肺機能が低下し、誤嚥性肺炎、尿路感染症、褥瘡からの敗血症、心不全などの致死的な合併症を引き起こしやすくなるためです。最新の臨床データでも受傷後1年以内の死亡率は約10〜20%と報告されており、早期手術・早期離床が強く求められます。
Q2:認知症の親が大腿骨骨折をした場合、リハビリは効果がありますか?
A2:認知機能の低下があっても、リハビリテーションの効果は十分に期待できます。言葉による指示の理解が難しくても、理学療法士が身体に触れて誘導するハンドリングや、日常の移乗動作を反復訓練することで、動作の自動化が図れます。自立歩行が難しくても、「車椅子に移乗して座っていられる」レベルまで回復できれば、誤嚥性肺炎の予防や認知症の進行抑制に絶大な効果をもたらします。
Q3:退院後に再び転倒・骨折させないための具体的な予防法(高齢者 大腿骨骨折 予防法)は何ですか?
A3:最大の予防法は「骨粗鬆症治療の徹底継続」と「住環境の総点検」の2点です。骨折した高齢者の多くが骨粗鬆症治療を途中で自己中断してしまいますが、ガイドラインに沿った薬物治療を継続することで二次骨折のリスクを半減させることができます。また、自宅内のコード類の撤去、敷居の段差解消、夜間足元灯の設置、トイレや浴室への手すり設置、転倒時の衝撃を緩和するヒッププロテクターの着用が極めて有効です。