大手予備校が公表する入試データにおいて、日大芸術学部の偏差値はおおむね47.5〜57.5のゾーンに位置しています。私立大学の文系学部全体と比較すると中堅上位クラスの数値に見えますが、受験業界では一貫して「数字以上の超難関」と位置づけられてきました。その最大の理由は、筆記試験の点数だけでは決して突破できない実技試験と表現力の審査にあります。
日芸の入試では、一般選抜であっても多くの学科で小論文、デッサン、実演、写真撮影、プレゼンテーションといった専門的な実技検査が課されます。学科試験で高得点をマークしても、実技で基準点に満たなければ容赦なく不合格となるシステムが採用されています。さらに、近年人気の高い総合型選抜では、提出作品(ポートフォリオ)の完成度や面接での表現動機が厳格に問われ、学科によっては実質倍率が5倍〜10倍以上に跳ね上がることも珍しくありません。
単なる暗記力やペーパーテストの処理能力ではなく、「大学4年間でプロの表現者として伸びる資質があるか」を現場の専任教授陣が直接見極めるため、対策の難易度が極めて高くなっています。