薫物の中でも最高峰と称される香木、それが「伽羅」である。わずか数グラムで高値がつくこの希少な香木は、ベトナムなどの限られた地域で極めて長い年月をかけて形成される。しかし、市場には人工的な香料を付与した粗悪品も出回っており、本物を見極める目利きが欠かせない。
香料・お香製造業として妥協のない姿勢を貫く同店では、極上の原木から削り出された逸品を取り扱う。代表作とされる「伽羅由比」は、甘味、酸味、苦味、辛味、鹹(塩からさ)という「五味」が見事な調和を見せる奇跡のような香りだ。本物の伽羅を選ぶ際は、加熱した際に立ち上る煙の「深み」と「余韻の長さ」に注目したい。一瞬で消える華やかさではなく、遠火でじっくりと温めたときに漂う、奥深く包み込むような甘さが本物の証と言える。