結論から言えば、昔のミルキーは現在の商品と比較して確かに噛み出しが硬く、粘着力が強烈でした。これには明確な製造上の背景と物理的な理由が存在します。
昭和後期から平成初期にかけてのミルキーは、水あめと練乳を高温で煮詰める伝統的な製法を守りつつ作られていましたが、外気温の影響を受けやすい性質がありました。特に冬場はキャンディ内の糖分が結晶化寸前の硬化状態になり、口に入れた直後はまるでハードキャンディのような硬さを持っていたのです。
さらに多くの人を悩ませたのが「銀歯脱落事件」です。体温で温まるにつれてミルキーは強烈な粘弾性を帯び、歯の噛み合わせ面に密着します。このときの引っ張り強度は、劣化して接着強度が落ちた歯科用セメント(アマルガムやインレーを固定する接着剤)の保持力を上回ることがありました。歯科医院でも「詰め物をした直後はミルキーを控えるように」と指導されたケースが多発したほどです。
現在のミルキーは、幅広い年代が安全に楽しめるよう水分量と油脂分の絶妙なコントロールが施され、口どけが滑らかで歯離れの良いソフトな質感へと改良されています。