JAF(日本自動車連盟)が公表する出動理由統計において、全出動件数の30%以上を占め、年間を通じて圧倒的第1位であり続けているのがバッテリー上がりです。現場の救援要員やロードサービス隊員の手記・インタビューでは、ドライバーの誤った自力救護による「二次災害」の深刻さが浮き彫りになっています。
都内ロードサービス隊員の現場証言によると、「最も危険を感じるのは、日没後の薄暗い路上でスマホのライト片手に接続しようとするケース」だといいます。端子の「+」と「−」を逆接してしまい、配線から黒煙が上がった状態で立ち尽くすユーザーが後を絶ちません。SNSやネットコミュニティ(知恵袋や5ちゃんねる等)の実態調査でも、以下のような生々しい失敗談が多数報告されています。
「善意で助けてくれようとした近所の車がハイブリッド車で、繋いでセルを回した瞬間に相手のハイブリッドシステム警告灯が点灯。相手の車が走行不能になり、後日インバーター交換で約45万円の損害賠償問題に発展した」
「ホームセンターで買った一番細くて安いケーブルを使ったら、大排気量車のセルを回した瞬間にケーブルの被覆が熱でドロドロに溶け出し、危うく車両火災になるところだった」
このように、ジャンプスタートは「ケーブルを繋げば簡単に直る」という単純な作業ではありません。正しい知識を持たないまま焦燥感に駆られて着手すると、数千円のケーブル代で済むはずが、数十万円以上の損害や対人事故へ容易に変貌してしまうのが現実です。