Web制作や広告運用の現場において、知らず知らずのうちに法的トラブルへ発展しやすい盲点が、遊園地やアトラクション自体の意匠権・商標権に関する取り扱いです。ネット上では「イラスト化してしまえば実在のコースターを描いても問題ない」という誤った言説が散見されます。
しかし、著名なテーマパークに設置されている象徴的なコースター(例えば、独特のループ構造や特徴的なカラーリング、車両先端のロゴマーク)をそのまま模倣して商業利用した場合、不正競争防止法違反や商標権侵害のリスクが生じます。特に観光プロモーションや商業広告において、実在するレジャー施設と無関係であるにもかかわらず、そのブランド力に便乗(フリーライド)していると判断されれば、配信停止や損害賠償請求に発展する事例が過去にも存在します。
さらに見逃せないのが、安全管理の観点から業界団体が規定する「乗車時の表現規定」です。商業広告でジェットコースターのイラストを使用する際、乗客がスマートフォンを片手に撮影していたり、安全バーが正しく固定されていない描写が含まれていると、コンプライアンス審査(考査)で差し戻し対象となります。「フィクションの絵柄だから自由」という認識は通用せず、安全基準を満たした表現であることが実務上強く求められます。