表現の過渡期を振り返る上で、大手メーカーの存在とカルチャーとしての再評価は避けて通れない。かつてSODプロダクションやMOODYZといったメガレーベルが率いた日本のアダルトビデオ業界は、独自の美学と技術革新で巨大な消費市場を作り上げた。それらは長らくサブカルチャーの枠内に閉じ込められていたが、配信プラットフォームの隆盛が潮流を一変させる。
Netflixで世界的な大ヒットを記録したドラマ『全裸監督』は、昭和から平成にかけての業界の興亡と過激な熱量をドラマチックに描き出し、国内外の視聴者に強烈なインパクトを与えた。この作品を機に、業界の歴史やその構造、現場で生み出されたカルチャーがポップカルチャーの一部として語られるようになり、広くエンターテインメント産業としての文脈で再評価される機運が高まったのである。