Q1:宅建や司法試験などの国家試験で狙われる「物上代位」の最大の急所はどこですか?
A1:宅建・司法試験の双方で頻出なのは、「払渡前の差押えが必要な理由(二重弁済防止と混同防止)」、「転貸賃料への可否(原則不可・例外あり)」、そして「抵当権設定登記と一般債権者の差押え・譲受人との優劣関係」の3点です。特に登記と通知の先後関係を問う事例問題は合否を分ける超重要トラップです。
Q2:抵当権者が賃料を差し押さえた場合、抵当権自体の実行(競売)はできなくなりますか?
A2:いいえ、両者は排他的な関係ではなく、併用が可能です。賃料への物上代位によって毎月の債権回収を進めつつ、並行して担保不動産競売の申立てを行い、最終的な売却代金から残債務の全額回収を図るのが金融実務の常套手段です。
Q3:債務者が賃料債権を第三者に譲渡して確定日付ある通知を出していた場合、抵当権者は負けてしまいますか?
A3:抵当権者が勝ちます。最高裁判例(最判平10.1.30)により、抵当権設定登記が債権譲渡の対抗要件(確定日付ある通知)よりも先になされていれば、抵当権者は債権譲受人に対抗して賃料に物上代位できるとされています。公示された登記の優先性が極めて強く保護されています。