「シンボルツリーとして植えたオリーブに花は咲くのに、一向に実がつかない」という相談は、園芸愛好家からも頻繁に寄せられます。オリーブが結実しない背景には、明確な植物学的理由が存在します。
最大の原因は、オリーブが持つ「自家不結実性(じかふけつじつせい)」です。オリーブは自分自身の花粉では受粉・結実しにくい性質を持っています。1本だけを庭に植えていても実はほとんどなりません。
確実に結実させるための決定的な対策は以下の3点です。
- 異なる2品種以上を近隣(数メートル以内)に植える:「ミッション」と「ネバディロ・ブランコ」、「ルッカ」と「マンザニロ」など、開花時期が重なる異なる品種をペアで育てることが絶対条件です。
- 剪定のタイミングを守る:オリーブは「前年に伸びた新しい枝(前年枝)」に花芽をつけます。春先に枝を短く切り詰めすぎると花芽をすべて落としてしまうため、剪定は厳冬期が明けた2月〜3月に間引き剪定を中心に行います。
- 冬の低温に当てる:オリーブは冬の寒さ(7℃以下の気温に一定時間さらされること)を経験しないと花芽が分化しません。冬場に過剰に室内へ取り込むのは逆効果となります。