アニメ派のファンが最も気にかけるのが、原作小説のクライマックスである第8〜10巻「case.冠位決議(グランドロール)」における『ロード・エルメロイ二世の事件簿 原作小説 結末ネタバレ』と、数々の『ロード・エルメロイ二世の事件簿 伏線回収と事件の真相』です。
一連の事件の黒幕は、先代現代魔術科学部長代理であった「ドクター・ハートレス」でした。自らの心臓を持たない彼が企てたのは、神代の神霊(イスカンダルの影武者であったヘファイスティオンの妹神霊「フェイカー」)をサーヴァントとして使役し、魔術協会の地下に広がる巨大人外魔境「霊墓アルビオン」の心臓部を暴走させ、失われた神代の魔術基盤を現代に再起動させるという前代未聞の陰謀でした。
時計塔の最高意志決定機関である「冠位決議」が招集され、思惑が複雑に交錯する政治劇のなか、エルメロイII世は教え子たちやライネス、そしてかつて敵対した者たちすら巻き込んで真相を解明します。そしてこの決戦の果てに、ウェイバー・ベルベットという男は長年自分を縛り付けていた過去と対峙します。彼が胸に秘め続けていた「第五次聖杯戦争に参加し、征服王イスカンダルにもう一度相見えたい」という執念の夢を、自らの意志で放棄する道を選び取ったのです。
自分が居るべき場所は過去の戦場ではなく、未来ある弟子たちを送り出す現代の時計塔である――このウェイバーの精神的自立こそが、作品の真の到達点でした。また、2021年末に放送された『ロード・エルメロイ二世の事件簿 特別編 解説と考察』でも、若き日の姿に戻されたII世が自らの未熟さと対峙し、「失われた過去への郷愁」を振り切って前を向く姿が描かれており、原作結末への重要なブリッジとして高い評価を獲得しています。