成人において息をするたびにプープーと笛のような音が聞こえる場合、単なる風邪症状と放置するのは非常に危険です。大人の喘鳴で最も頻度が高い疾患は「気管支喘息」です。
気管支喘息は、慢性的なアレルギー炎症によって気道が過敏になり、ダニ・ホコリ・寒暖差・ストレスなどを引き金に気管支が収縮して内腔が狭小化します。特に夜間から明け方にかけて「ヒューヒュー」「プープー」と呼気性の笛音が鳴り響き、激しい咳や息苦しさを伴うのが特徴です。近年では大人になってから初めて発症する成人発症喘息も増加しています。
また、ウイルスや細菌感染が原因で気管支粘膜に急激な炎症が起きる「急性気管支炎」でも、粘膜の腫脹や分泌物の増加によってプープーという副雑音が生じます。さらに、長年の喫煙歴がある高齢者の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、心臓のポンプ機能低下によって肺に水分が滞留する心不全(心臓喘息)でも同様のプープー音が聴取されるため、正確な鑑別診断が不可欠です。