第1部クライマックスにおける最大の波乱は、カワキによるナルトとヒナタの強制封印でした。カワキは、大筒木モモシキの復活リスクを孕む義兄弟ボルトを「いずれ必ずナルトを殺す脅威」と断定します。「七代目を守るためなら、大筒木は残らず自分がこの手で根絶やしにする。たとえそれが兄弟のボルトであっても殺す」という狂気じみた決断を下しました。
当然ながらナルトが実子ボルトの殺害を認めるはずがありません。そこでカワキは、時間が静止し老化も空腹も起こらない大黒天の異空間へナルトとヒナタを問答無用で転送・封印しました。「すべての大筒木を皆殺しにした後、生きて自分を恨めばいい。その時は自分を殺してくれ」と言い残し、命がけの独断専行に出たのです。
その後、火影夫妻を消し去ったカワキを木ノ葉の忍たちが追いつめます。孤立無援となったカワキの「ボルトと自分の立場が逆なら、七代目を守るために誰にも邪魔されずボルトを殺せるのに」という強烈な願いに呼応したのが、彼に好意を寄せる謎の少女エイダでした。
エイダが無意識に発動させた大筒木シバイの神術「全能(ゼンノウ)」は、世界中の人類の脳内記憶と認知を不可逆的に書き換えました。その結果、以下の決定的な立場逆転が生じました。
- カワキ:木ノ葉隠れで生まれ育った「七代目火影・うずまきナルトの実子」とうずまき家の長男として認知される。
- ボルト:外から里に入り込み、恩人である七代目火影を殺害(封印)した「忌むべき反逆者・裏切り者」として世界から追われる身となる。
エイダの弟であるデーモンはその圧倒的な反射能力で状況を傍観しつつ、エイダ自身もカワキへの愛着から真実を告発せず、カワキの偽りの立場を黙認する関係が形成されました。