ギリギリ合格を果たした受験生の成績表を精査すると、共通したパターンが浮かび上がります。それは「ライティング(記述式)で高得点を叩き出し、リーディングとリスニングの低得点を強引にカバーした」という構図です。
英検準2級の一次試験では、数十問あるリーディングやリスニングと同じ「600点」の満点枠が、わずか2題のライティング(意見論述要約形式)に割り振られています。ライティングの採点基準は「内容・構成・語彙・文法」の観点別に評価されますが、指定のテンプレートに沿って論理的な破綻なく書き上げることができれば、素点で高評価を得やすく、CSEスコア換算時に跳ね上がる傾向があります。
大手進学塾の英語科主任は次のように指摘します。
「リーディングの長文読解がボロボロで語彙力も中学レベル止まりの生徒であっても、ライティングの定型表現を丸暗記して挑んだ結果、一次試験をギリギリ通過してしまう事例が後を絶ちません。本質的な英語力が身についていない状態での通過は、極めて危険な兆候です」
また、二次試験(スピーキング・面接)の合格基準点は406点(600点満点)です。面接において沈黙を作らず、アティチュード(積極性や態度)の配点を死守し、質問に対して不完全ながらも何かしらの英語を発したことで「ギリギリ406点〜410点台で滑り込んだ」という受験者の手記やSNSでの報告も散見されます。しかし、この状態は基礎会話力の定着を意味しているわけではありません。