彼が保持している段位は、なんと「書道5段」。単なる趣味の領域を完全に超越した本格的な腕前だ。幼少の頃から毛筆を手にして磨き上げた運筆は、留め、跳ね、払いという基本中の基本からして圧倒的。線の太さと細さを自在に操る緩急のコントロールには隙がない。
白い紙に向かう瞬間の鋭い眼光、そして一切の迷いなく振り下ろされる筆先。毛筆が生み出す文字には、見る者の視線を一瞬で捕らえて離さない力強い生命力が脈打つ。文字はその人の精神を表すとよく言われるが、彼の書からは表現に対してどこまでも誠実に向き合う芯の強さが滲み出ている。