ハード面の進化を支える行政のグランドデザインも大きな転換点を迎えている。川崎市が長期にわたり推進してきた「武蔵小杉駅周辺再開発事業」は、単なる高層ビルの建設ラッシュという初期段階を終え、都市としての質を高める第2ステージへ踏み出した。川崎市の福田紀彦市長は、防災力の強化と歩行者優先のまちづくりを最重要課題に掲げる。
特に過去の大型台風による浸水被害の教訓を踏まえ、内水氾濫対策や高層マンションの防災拠点化、地中化電線整備などのインフラ補強が徹底的に進められた。また、過密化した街に潤いを与える緑地空間の確保や、子育て支援施設・小中学校の増設といったソフト面の拡充にも注力している。単なるベッドタウンを超えた、持続可能な自立型都市への進化を目指す行政の手腕が試されている。