「虹の橋」には、有志の手によって語り継がれるようになった感動的なスピンオフが存在します。それが「第3部 雨降り地区(The Rain Region)」と呼ばれるエピソードです。
第1部で語られる虹の橋のたもとは「地上で誰かに愛されていた動物」が行く場所です。しかし、現実には飼い主に出会えなかった保護動物や、過酷な環境で遺棄された命も少なくありません。「雨降り地区」は、そうした誰の温もりも知らずに亡くなった動物たちが最初に辿り着く場所として描かれます。
そこは冷たい雨が静かに降りしきる薄暗い場所ですが、ある日、地上から一人の人間がやってきます。その人は生前、自分のペットを飼うことは叶わなかったものの、不幸な動物たちを救うために保護活動に人生を捧げた人、あるいは虐待や殺処分に心を痛め続けた心優しい人です。その人が現れた瞬間、冷たい雨は止み、太陽の光が射し込みます。誰にも愛されなかった動物たちはその人に駆け寄り、初めて本当の「家族」となって、一緒に虹の橋の陽だまりへと進んでいくのです。
すべての命が報われてほしいという祈りから生まれたこのエピソードは、SNSを中心に多くの愛犬家・愛猫家の琴線に触れ、涙なしには読めない名編として支持されています。