Q1:母指対立筋のストレッチ中に手首がピリピリとしびれるのですが、続けても問題ありませんか?
A1:直ちに中止してください。ストレッチ中に出る電撃痛やピリピリとしたしびれは、手根管内で正中神経が伸張ストレスによって強く圧迫されている兆候です。無理に引っ張ると神経損傷を悪化させるため、刺激を避け、速やかに整形外科専門医の診察を受けてください。
Q2:スマートフォンの持ち方で母指対立筋を痛めることはありますか?
A2:大いにあります。片手で重量のあるスマートフォンを小指で支えつつ、親指だけで画面全域をフリック操作する動作は、母指対立筋を過度な収縮位で固定し、屈筋支帯周辺に持続的な摩擦ストレスを与えます。両手操作に切り替えるか、背面にバンカーリング等を装着して負荷を分散させてください。
Q3:母指球筋が萎縮してしまった場合、手術をすれば元の膨らみに戻りますか?
A3:長期間放置されて筋線維が脂肪化・脱落してしまった場合、手根管開放術などで神経の圧迫を取り除いても、母指球の肉痩せが完全に元のボリュームまで戻らないことがあります。ただし、他部位の腱を移行させて対立機能を再建する「腱移行術」などにより、つまみ機能を回復させる外科的手法は存在します。いずれにせよ早期診断が最大の防衛策です。