姫路城の作り方に隠された「400年崩れない」驚愕の秘密5選

姫路城の作り方に隠された「400年崩れない」驚愕の秘密5選

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大天守の自重はおよそ約5,700トン。現代の高層ビルに匹敵する重量を誇る大天守が、軟弱な地盤沈下や巨大地震に耐え続けている根幹には、日本固有の木造軸組工法が到達した極致があります。姫路城の構造と仕組みを語る上で欠かせないのが、天守の東西に直立する2本の巨大な柱、すなわち「東大柱(ひがしおおばしら)」と「西大柱(にしおおばしら)」の存在です。

姫路城 心柱の秘密として知られるこの2本の大黒柱は、地階(地下1階)の基礎石から最上階直下の5階天井まで、高さ約24.6メートルにわたって天守の骨格を強固に支持しています。驚くべきことに、この2本は均一な構造ではありません。昭和の大修理(1956〜1964年)における解体調査の記録によると、東大柱が根元から先端までほぼ一本のモミの巨木(根元周囲約1メートル)で作られているのに対し、西大柱は下半部にツガ、上半部にモミを用いた「継手(つぎて)」構造となっていました。

当時の大工棟梁が残した木割付や現場の墨付けを検証すると、木材の乾燥収縮や荷重による歪みを事前に計算し、継手の接合部にミリ単位のクリアランスを持たせていた事実が判明しています。大地震が発生した際、城全体が完全に固定された「剛構造」であれば、強大なエネルギーが接合部に集中して破断します。しかし姫路城の大天守は、柱と梁を複雑に組み合わせた「仕口(しぐち)」が適度に摩擦しながら変形することで地震エネルギーを熱に変えて逃がす、現代でいう「免震・制震(柔構造)」の役割を果たしているのです。天守閣の耐震建築技術は、まさに数百年先を見越した職人の経験則から導き出された奇跡の力学でした。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。