カサゴを捌く前に必ず理解しておきたいのが、外見上の特徴と危険部位の正しい知識です。姿が似ているハオコゼやオニカサゴには強い毒腺が存在しますが、一般的な本カサゴ(標準和名:カサゴ)に毒針や毒腺はありません。しかし、「毒がないから安全」と油断するのは禁物です。
カサゴのヒレ先やエラブタ周辺のトゲは非常に鋭利で硬く、不用意に触れると指深く刺さり、体表の雑菌や海洋性細菌が傷口に入って激しい痛みや化膿を引き起こします。安全な調理のための最初の鉄則は、まな板に乗せたら包丁を持つ前にキッチンバサミでトゲをすべて切り落とすことです。
以下の手順で確実に危険部位を排除します。
- 背ビレの切除:尾側から頭側に向かって背ビレを起こし、根元からハサミで切り落とす。
- 腹ビレ・尻ビレの切除:硬く尖った棘条(きょくじょう)を根元からカットする。
- エラブタ周辺のトゲ:エラブタの縁にある鋭い突起もハサミで挟んで切除しておく。
釣獲した直後の鮮度保持においては、脳天締めとエラ膜を切開する「カサゴの締め方と血抜き」を施すことで、身に血が回るのを防ぎ、白身本来の透明感と上品な甘みを保つことができます。