現場を取材して見えてきたのは、かつての街頭立ちんぼや店舗型営業からの完全な脱却だ。摘発を逃れるため、組織は雑居ビルの一室をレンタルルームに改装し、数日単位で拠点を転々とする手法を常態化させている。連絡手段も、暗号化されたSNSや使い捨てのアカウントが主流だ。捜査の手が及ぶ前に跡形もなく消え去るそのシステムは、まさに現代のゴーストネットワークと言える。
特に巧妙化しているのが、海外からの短期滞在者を組み込んだ供給ルートだ。東南アジアや周辺地域から「観光」名目で渡航してきた女性たちが、不当な手数料や借金に縛られ、実質的な支配下で働かされている。摘発の現場に踏み込んだ捜査員が目にしたのは、自由を奪われ、暗室のような部屋でスマートフォンを監視される女性たちの姿だった。メディアが報じる「華やかな夜の顔」の裏には、人身売買にも通じる深い闇が確実に広がっている。