バス運転士の労働環境を語る上で避けて通れないのが、「中休(ちゅうきゅう)」と呼ばれる独特の勤務形態だ。朝のラッシュ時に運転し、昼前後は数時間の「無給の待機時間」を挟み、再び夕方のラッシュ時に乗務する。拘束時間は1日に12時間から15時間に及ぶことも珍しくないが、実際に給与が支払われるのは運転している時間だけだ。
この「拘束時間の長さと実労働時間のギャップ」こそが、若者がこの業界を敬遠する最大の理由となっている。同年代の他職種がリモートワークや週休3日制を謳歌する中、拘束されながらも手取りは20万円台前半というケースもザラだ。このアンバランスさが、「やめとけ」と叫ばれる最大の要因であることは疑いようがない。