「なぜ牛肉や豚肉の生食は厳しく規制されているのに、馬肉は生で食べられるのか?」という疑問を抱く人は少なくありません。ネット上の一部で囁かれる「馬は安全だから家庭でどんな肉でも生食してよい」という言説は完全な誤解です。
厚生労働省の基準において、馬は反芻動物(牛など)と異なり胃が単一であるため大腸菌のリスクが極めて低く、体温が40℃前後と高いため寄生虫が定着しにくいという生体特性を持っています。さらに、日本国内で流通する生食用馬刺しは、「中心温度マイナス20℃で48時間以上(またはマイナス30℃で18時間以上)の冷凍処理」が食品衛生法により義務付けられており、寄生虫(ザルコシスティス・フェアリー等)は完全に不活性化されています。
また、賞味期限と冷凍保存期間の目安についても注意が必要です。業務用冷凍庫と異なり、家庭用冷凍庫は開閉による温度変化(マイナス15℃前後への上昇)が激しいため、冷凍保存期間は約1〜2ヶ月以内が推奨されます。一度解凍した馬刺しは菌の繁殖リスクがあるため「当日中(解凍後数時間以内)」に消費し、再冷凍は味・安全面ともに絶対厳禁です。