LUNA SEAの全楽曲は、公式のクレジット上「作詞・作曲・編曲:LUNA SEA」と一括表記されています。しかし実際には、メンバー5人(主にJ、SUGIZO、INORAN、RYUICHI)が持ち寄った「原曲」をベースに、全員でスタジオセッションを繰り返して完成させるスタイルを貫いています。原曲者の違いを理解すると、楽曲の構造と世界観がより鮮明に浮き彫りになります。
【J(Bass)原曲:直情的なドライブ感とライブアンセム】
Jの手掛ける楽曲は、8ビートや16ビートを基調とした骨太なロックンロールと、誰の耳にも突き刺さるストレートなメロディラインが特徴です。「ROSIER」「STORM」「TONIGHT」「JESUS」「TIME IS DEAD」など、ライブ会場を一瞬で沸点に導くキラーチューンの多くはJの手によって生み出されています。
【SUGIZO(Guitar/Violin)原曲:前衛的構築美とサイケデリックな広がり】
プログレッシブ・ロック、ジャズ、クラシック、現代音楽からの影響を色濃く反映するのがSUGIZOの原曲です。「DESIRE」「I for You」「Providence」「THE ONE」に見られるように、変拍子の導入、空間系エフェクターを駆使したディレイサウンド、繊細なヴァイオリンの導入など、構築美とドラマ性に満ちた大作志向が色濃く現れます。
【INORAN(Guitar)原曲:繊細なアルペジオとUKロック的リリシズム】
クリーントーンのアルペジオを巧みに操り、哀愁と静寂を描き出す職人肌のコンポーザーです。「gravity」「MOTHER」「BREATHE」「Claustrophobia」など、感情の機微をそっとすくい取るようなメロディと、UKオルタナティヴ・ロックを彷彿とさせる浮遊感のあるアレンジがリスナーの心を掴みます。
【RYUICHI・真矢 原曲:王道ポップス感とリズム主導のグルーヴ】
RYUICHIの原曲(「UNTIL THE DAY I DIE」や「STAY」など)は、歌謡曲的な美しさと圧倒的な歌唱力をダイレクトに引き出す旋律が光ります。また、真矢が原曲やアレンジに深く関わるナンバーでは、ドラムの変則的なフィルやファンク、ラテン由来の重厚なグルーヴが楽曲の土台を強固に支えます。