借り上げ社宅とは?住宅手当との違いや手取り激増の節税法をプロが解説

借り上げ社宅とは?住宅手当との違いや手取り激増の節税法をプロが解説

借り上げ社宅とは?住宅手当との違いや手取り激増の節税法をプロが解説について分かりやすく解説いたします。詳細な分析をお届けします。

借り上げ社宅がもたらす最大の恩恵は、借り上げ社宅の節税メリットと社会保険料の削減効果が同時に発生する点にあります。このメカニズムを理解する鍵が、借り上げ社宅の給与天引きの仕組みです。

具体例として、月給40万円の会社員が家賃10万円の賃貸物件に住むケースを比較してみましょう。

自腹で家賃を払っている場合、月給40万円に対してそのまま所得税・住民税・社会保険料が課税され、手取りはおよそ31万円前後になります。そこから個人契約の家賃10万円を支払うと、最終的な手元残高は「約21万円」となります。

一方、会社が借り上げ社宅を導入し、家賃10万円のうち5万円を会社が負担、残り5万円を従業員負担として「給与天引き」にした場合、税務上の給与額面は「40万円 − 5万円 = 35万円」に圧縮されます。この結果、次のような連鎖的な経済メリットが生まれます。

  • 所得税・住民税の負担軽減:課税対象となる給与所得が年額60万円下がるため、税率に応じた税金負担が年間数万〜十数万円単位で減少します。
  • 社会保険料の劇的な圧縮:4〜6月の標準報酬月額が等級ベースで引き下がるため、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料が毎月数千円〜1万円以上安くなります。
  • 企業側の法定福利費削減:社会保険料は労使折半であるため、従業員の標準報酬月額が下がることは、企業にとっても会社負担分の法定福利費が同額削減されることを意味します。

会社は家賃補助分を経費(福利厚生費)として計上して法人税を圧縮し、従業員は手取りを増やしながら家賃負担を半減させる。これこそが、借り上げ社宅が「最強のマネーハック」と呼ばれる所以です。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。