園芸店の軒先に並ぶ苗を見つめる際、選ぶべきは「接ぎ木苗(つぎきなえ)」の一択だ。実生苗(種から育てた苗)より100円から200円ほど高いが、この差額を惜しむと真夏の土壌病害で全滅の憂き目に遭う。青枯病や半身萎凋病に対する耐性は、台木となる野生種ナスの強靭な根系があってこそ発揮される。
茎が割り箸のように太く、節間がギュッと詰まり、一番花(最初の花の蕾)が見え隠れしている個体が理想形だ。そして植え付ける容器には、最低でも深さ30センチ、容量25リットル以上を割り当てる。ナスは「根の深さだけ枝を広げる」と言われる。浅い鉢に押し込められた苗は、真夏の渇きに耐えきれず早々に息絶える運命にある。