インターネット上には科学的根拠を欠いた「自慰に関する俗説」が溢れており、真面目な中高年男性ほどその誤情報に振り回される傾向が見受けられます。
典型的な例が、「オナ禁(自慰断ち)を続ければテストステロンが急増し、若返る」という言説です。海外の研究では、禁欲後7日目前後に一時的なテストステロンの微増スパイクが観測されるものの、8日目以降はベースラインに戻り、長期の禁欲がホルモン値を高め続けることはないと実証されています。むしろ長期の禁欲は前立腺炎のリスクを高め、早漏化や勃起機能の低下を招くデメリットの方が遥かに勝ります。
もう一つの深刻な盲点が、「強すぎる刺激への依存」です。加齢による感度低下を補おうとして、手で強く握り締めすぎたり、高速で過剰な摩擦を加えたりするマスターベーションを続けると、陰茎の知覚神経が鈍麻し、実際の性交渉時に膣内で射精できなくなる「膣内射精障害」に陥るリスクが跳ね上がります。感度が落ちてきたと感じる時こそ、強刺激に頼るのではなく、高品質な潤滑ゼリーやプレジャーアイテムを適切に導入し、優しい刺激で脳と神経を連動させる工夫が求められます。