空腹時有酸素運動は逆効果?筋肉分解の真相と脂肪だけ燃やす正しい実践法

空腹時有酸素運動は逆効果?筋肉分解の真相と脂肪だけ燃やす正しい実践法

空腹時有酸素運動は逆効果?筋肉分解の真相と脂肪だけ燃やす正しい実践法についての真相をお届けします。

「空腹時に有酸素運動を行うと脂肪燃焼効果が跳ね上がる」という説は、生理学的に半分正しく、半分は重大なリスクをはらんでいます。就寝中に肝臓のグリコーゲンが消費された朝は、血中のインスリン濃度が一日の中で最も低く、脂肪細胞から遊離脂肪酸を血中に動員するホルモン感受性リパーゼ(HSL)が活性化しやすい状態にあります。

事実、複数の運動代謝研究において、絶食状態での低強度運動は、食後に行う運動と比較して脂肪酸化率が約15〜20%高まることが確認されています。この数値だけを見れば、脂肪燃焼にとって最高の環境に見えるでしょう。

しかし、決定的な落とし穴が「エネルギー源の枯渇」です。人体は運動を維持するために常に一定の血糖値を維持しようとします。利用できる糖質が不足している場合、副腎皮質からストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、骨格筋のアミノ酸を分解して肝臓でブドウ糖を作り出す糖新生(とうしんせい)が急激に加速します。つまり、体脂肪が燃えているまさにその瞬間、同時に大切な筋肉もエネルギーとして削り取られているのが空腹時有酸素運動における筋肉分解の残酷なメカニズムです。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。