SNSや知恵袋では「色移り 落とし方 重曹」「色移り 落とし方 ティッシュ」といったキーワードで、身近な日用品を使った裏ワザが数多く拡散されている。編集部はこれらのうち特に拡散数が多い3つを、白い綿100%の布とポリエステル混紡の2種類で実際に検証した。
まず重曹だ。重曹は弱アルカリ性で油脂汚れには強いが、染料分解力は酸素系漂白剤に比べて大幅に劣る。50℃のお湯に重曹を溶かして浸け置いたところ、綿の白布では約30%程度色が薄くなったが、完全には落ちなかった。ポリエステル混紡ではほとんど変化が見られず、重曹単独での色移り除去は「気休め程度」と判断した。
次にティッシュを使う方法だ。色移りした面に濡れたティッシュを貼って乾かすと、ティッシュが染料を吸い取るというものだが、こちらは約15%程度の改善に留まった。ティッシュの繊維が染料を引き寄せる効果は科学的にも証明されておらず、むしろ色移り面にティッシュの白い繊維が付着して二次被害を招くリスクがある。SNS上の「一晩で真っ白に戻った」という投稿は、元々色移りがごく軽度だったケースか、演出の可能性が高いとみている。
歯磨き粉やレモン汁は、摩擦と酸による漂白作用を期待したものだが、どちらも繊維を傷めるリスクの方が高く、特に革製品には絶対に使ってはならない。ネットの反応を見る限り、「やらなければよかった」という後悔の声も少なくなく、裏ワザの実効性は素材によって大きく振れるのが実態だ。