結論から申し上げますと、塩ビパイプへのねじ切り加工自体は物理的に可能です。ただし、給水配管や圧力のかかる配管系統において、パイプ本体へ直接ねじを切る施工は原則として推奨されません。日本水道協会(JWWA)の規格や各自治体の給水装置施工基準においても、塩ビ管の接続は専用のTS継手(接着接合)やメカニカル継手を使用することが定められています。
最大の懸念は、給水用塩ビ管へのネジ加工に伴う危険性です。塩ビパイプに管用テーパねじ(R/Rc規格や旧PT規格)を切削すると、ねじの谷部分で管の肉厚が大幅に削り取られます。肉厚が薄くなった箇所には水圧による負荷が集中し、わずかなウォーターハンマー(水撃作用)や経年劣化、冬季の凍結膨張によって簡単に破断・水漏れ事故を引き起こします。
非圧力配管の治具製作や特殊なダクト接続など、圧力のかからない限定的な用途を除き、パイプ本体へのねじ加工は極力避け、規格品のねじ付き継手を使用するのが現場の鉄則です。