論文の出来栄えの8割は、冒頭でどのような「問い」を立てたかで決まる。提示されたテーマをそのまま受け取り、「〜についてどう思うか」に対して「私は〜に賛成だ」と答えるだけでは、平均的な答案の枠を出ない。
評価が高い答案は、テーマの背景にある隠されたジレンマや矛盾に着目する。「なぜこの問題は長年解決されないのか」「利害関係者の間でどのような対立が生じているのか」といった独自の切り口を発見し、設問を自らの土俵に引き戻す技術を持っている。
さらに強烈な印象を残すのが「一次情報」の力だ。自らが実際に体験した出来事、現地で観察した事実、あるいは専門書や信頼できる統計データから得た知見を論拠に組み込む。抽象論に終始せず、地に足のついた具体的エピソードを提示することで、他の受験者には決して真似できないオリジナリティが立ち現れる。