ボックス席に腰を下ろしてまず驚くのは、計算し尽くされた視界の抜け感だ。フロア全体を見渡せる段差構造に配置されており、前の観客の頭部で視界が遮られるストレスは皆無。ステージ全体をパノラマで見渡しながら、アーティストとの目線が交差する絶妙な高さを保っている。
座面には上質なクッション素材が用いられ、体を深く預けても疲れを感じさせない。適度なプライベート感を保つパーテーションが周囲の視線を自然に遮り、まるで自宅のリビングでプライベートコンサートを鑑賞しているかのような錯覚に陥る。音響の定位感も抜群で、左右のスピーカーから放たれるダイレクトな音と、会場全体を包むリッチな残響が完璧なバランスで耳に届く。