店頭やECサイトで混用されがちな「オーバーサイズ」と「ビッグシルエット」。日常会話では同義語として扱われがちですが、服飾設計の現場ではアプローチが明確に区別されています。
オーバーサイズとは、基準となる身体寸法(ヌード寸法)に対して衣服のゆとり量を意図的に大きく取った服全般を指します。一方、ビッグシルエットTシャツは、身幅や肩幅を極端に広げる一方で、首元をコンパクトに詰め、着丈をあえてレギュラー丈(または短め)にカットオフするなど、全体のプロポーションを再構築した「デザイン服」を指すケースが主流です。
大人世代が選ぶべきは、間違いなく後者の設計思想が反映された一枚です。特に注目すべきは、肩の縫い目が腕側に落ちるドロップショルダーTシャツの傾斜角度です。肩先から約4〜7cmほど落ちた位置にシームが来る設計を選ぶと、肩幅の広さやいかり肩、あるいは巻き肩のラインが自然にカモフラージュされ、こなれたドレープが生まれます。
さらに重要なのが生地の厚み、すなわちオンス(oz)数です。薄手の4〜5オンス生地でオーバーサイズを選ぶと、風や体の動きで生地がまとわりつき、お腹まわりや背中のラインが生々しく浮き彫りになります。大人の品格を保つためには、7.0オンス以上のヘビーウェイトTシャツを選択することが鉄則です。厚手でハリのある生地はそれ自体が自立した立体的なフォルムを保つため、身体のラインを拾わず、夏の天敵である透け感対策としても完璧に機能します。