作品内外で「コナンで和葉がかわいい理由」として真っ先に挙げられるのは、快活な関西弁とトレードマークのポニーテール、そして感情表現の豊かさです。勝ち気で物怖じしない性格でありながら、平次の前ではふとした瞬間に乙女の恥じらいを見せるギャップが、読者の心を掴んで離しません。
さらに和葉の魅力を語る上で欠かせないのが、武道派ヒロインとしての側面です。和葉の父親は大阪府警刑事部長の遠山銀司郎。警察幹部を父に持つ彼女自身、合気道の実力は有段者(二段)であり、大柄な成人男性の犯人を鮮やかな一本背負いや関節技で無力化するシーンが幾度となく描かれています。単なる「守られるヒロイン」ではなく、平次と背中を預け合って共闘できるタフネスこそが、現代の読者層に深く刺さる要因です。
二人の精神的な結びつきを象徴するのが、初期の名作エピソードに登場した「手製のお守り」です。和葉は自身のお守りの中に、幼い頃に平次と遊んでいて抜けなくなった「手錠の鎖の破片」を密かに忍ばせていました。東京へ向かう平次の身を案じてそのお守りを託し、それが巡り巡ってコナンの命を銃弾から救った『浪花の連続殺人事件』は、二人の絆の深さを決定づけた屈指のエピソードとして今なお語り継がれています。