ナナチが生存している証拠は、単に「命がある」という結果だけにとどまらない。つくしあきひと先生が緻密に張り巡らせた伏線と、キャラクターの役割から見ても、ナナチの存在は今後の物語に不可欠である。
第一に、ナナチはパーティーにおいて唯一「アビスの力(力場の流れ)」を視覚的に感知し、呪いを回避するための具体的な知識を持つナビゲーターである。深界七層「最果ての極意」を目指すリコ一行において、ナナチを失うことは探窟の即座の全滅を意味する。
第二に、ミーティとの完全な決別を経たことで、ナナチのモチベーションは「過去への執着」から「リコたちの旅を見届けること」へと昇華された。これは物語構造上、キャラの精神的成長を完了させた瞬間であり、単なる全滅回避以上の生存の必然性を示している。