日本列島を覆う危険な暑さ 理由には、地球温暖化に伴うベース気温の上昇に加え、複数の気象要因が連鎖するメカニズムが存在します。主たる要因は、上空高く張り出すチベット高気圧と、その下層に居座る太平洋高気圧が重なる「二重高気圧(背の高い高気圧)」の構造です。
この二重構造により、日本上空では強い下降気流が発生します。空気が圧縮される際に熱を帯びる断熱昇温が起き、上空から巨大な熱の蓋(ヒートドーム)を押し付けられた状態になります。雲の発達が抑制されるため、強烈な日射が地表を容赦なく加熱し続けます。
加えて、山地を越えて吹き下ろす際に空気が高温乾燥化する「フェーン現象」や、都市部特有の人工排熱とアスファルト蓄熱による「ヒートアイランド現象」が局地的なブースターとして機能します。これらが複合的に作用することで、地方都市の内陸盆地や大都市圏の観測所で歴代記録を更新する異常高温が生み出されているのです。