治療や妊娠後の不安を軽減し、予期せぬ結果による後悔を防ぐための医療技術として、着床前診断と出生前診断の普及が進んでいます。
PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)は、体外受精で得られた受精卵(胚盤胞)の一部を採取し、染色体の数の異常を移植前に調べる技術です。流産率の低減や妊娠率の向上が期待でき、日本でも臨床研究から体制整備が進められてきました。ただし、費用は自費診療となり1胚あたり数万〜十数万円が必要になるほか、すべての障害を発見できるわけではない点に留意しなければなりません。
一方、妊娠10週以降に母体の血液から赤ちゃんの染色体異常(21、18、13トリソミー)を高精度に調べるNIPT(新型出生前診断)も広く定着しています。認証医療機関での費用相場はおよそ10万〜18万円前後です。採血のみで流産リスクなく受けられるメリットがありますが、陽性が出た場合には羊水検査などの確定診断が必要になります。結果が出たあとにどう決断するのか、検査前に夫婦でカウンセリングを受け、十分な合意を形成しておくことが極めて重要です。