緑は本当に目に優しい?眼精疲労を劇的に防ぐ画面配色と最新設定術

緑は本当に目に優しい?眼精疲労を劇的に防ぐ画面配色と最新設定術

緑は本当に目に優しい?眼精疲労を劇的に防ぐ画面配色と最新設定術についての真相をお届けします。

眼科医療や色彩心理の現場において、緑色が視覚負担を和らげるという見解そのものは間違いではありません。光は波長によって人間の目に届いたときの屈折率が異なります。可視光線の範囲はおよそ380nmから780nmとされていますが、紫や青といった短波長の光は水晶体で強く屈折し、網膜の手前で焦点を結びます。逆に赤のような長波長の光は網膜の奥深くで焦点を結ぼうとします。 その中間に位置するのが、波長約555nm近傍の緑色の光です。眼球の網膜上にある受光細胞(M錐体)の感度が最も高くなるピークと合致しており、ピントを合わせる毛様体筋に余計な緊張を強いることなく網膜上に像を結びます。これが「目に優しい色 緑の理由」として語られる物理的な根拠です。 加えて、心理学的な側面からも緑の恩恵は実証されています。日本色彩学会などの研究報告によれば、森林や草原を想起させる中間色相の緑は、大脳皮質を刺激せず自律神経系において副交感神経を優位に導きます。緊張を解きほぐし、筋肉の弛緩を促す目に優しい色の心理効果 詳細まとめとして、鎮静作用や精神的リフレッシュ作用が挙げられるのはこのためです。 しかし、ここに見落としてはならない重大な罠があります。私たちが自然界で目にする緑は、太陽光が葉緑素に当たって跳ね返ってきた「反射光」です。一方、PCやスマートフォンの画面が放つ緑は、液晶のRGBサブピクセルが自ら光を放射する「透過光(自発光)」です。いくら波長が555nmであっても、ディスプレイの最大輝度で彩度100%の純緑(カラーコード:#00FF00)を表示し続ければ、角膜や網膜は強烈な光エネルギーに晒され、深刻な視覚障害を引き起こしかねません。「目に優しい=画面を緑一色にすればいい」という短絡的な解釈は、直ちに捨てる必要があります。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。