2019年の「AIG全英女子オープン優勝」という歴史的快挙から、彼女のキャリアは世界基準へと一気にシフトしました。しかし、世界最高峰のLPGAツアーで戦い続けるため、彼女はあえて自らの代名詞だったフラットなスイングを根本から見直す決断を下します。このスイング改造の影響こそが、近年の成績の波を生み出した最大の技術的要因です。
トップの位置を下げ、下半身主導で再現性を高めるフォームの再構築は、軌道に乗るまでに膨大な実戦経験と試行錯誤を要します。コースセッティングが過酷な米国のコースでは、わずか数ミリのインパクトのズレが深いラフやペナルティエリア直行に直結するため、試行錯誤の期間中はパーオン率の低下やショートゲームへの負荷増大を招きました。
現地中継や記者会見で本人が語った「自分のゴルフがどこに向かっているのか分からなくなる日もあった」という率直な吐露は、多くのファンに痛々しさを感じさせました。しかし、2024年の全米女子オープンで単独2位に食い込んだように、フォーム改造のピースが噛み合った瞬間の爆発力は今なお世界トップクラスであることを自ら証明しています。