現在市販されている乗用車のシフト機構は、配置場所と構造の違いによって大きく6系統に分類されます。それぞれの機構には誕生した歴史的背景と独自の長所が存在します。
車のシフトレバーの位置の違いは、車室内の居住性や操作性に直接影響を与えます。もっとも伝統的なフロアシフトの特徴は、運転席と助手席の間のセンターコンソールにレバーが配置され、腕を自然に下ろした位置で直感的に操作できる点にあります。スポーツ走行を重視するセダンやスポーツカー、マニュアルトランスミッション(MT)車において現在も絶大な支持を集めています。
一方、ミニバンや軽自動車で広く普及したのがインパネシフトのメリットです。インストルメントパネル中央にシフトを配置することで、前席の足元スペースをフラットにし、運転席から助手席や後部座席へのウォークスルーを可能にしました。また、ステアリングコラムからレバーを生やしたコラムシフトの操作方法は、かつてのベンチシート車やタクシーで多用され、ステアリングから手を離さずに前進・後退を切り替えられる合理性を誇ります。
さらに2026年最新の車のシフト形状においては、機械的なリンクを廃止した電子制御式シフトレバーが主役に躍り出ました。超小型トグルスイッチや後述するボタン式など、シフトは「動かす棒」から「選択するインターフェース」へと完全に進化しています。