「日ピン研」という文字列を初めて目にした人の多くは、公的な学術機関や業界団体のような響きに困惑します。しかしその実態は、「日本ピンサロ研究会」の通称であり、インターネット黎明期からブログ全盛期にかけて男性向け大衆歓楽街の店舗調査を行っていた有志の情報共有ネットワークです。
設立の契機となったのは、2000年代初頭の歓楽街に蔓延していた「情報の非対称性」でした。当時のピンサロ(ピンクサロン)業界は、いわゆる客引き主導の強引な客引き行為や、入店前の宣伝内容と実際のサービス内容に著しい乖離があるケースが日常茶飯事でした。消費者側の防衛策が乏しかった時代に、有志のレビュアーたちが匿名掲示板や個人ホームページを足場に、客観的かつ忖度のない店舗評価を発信し始めたのが始まりと記録されています。
個人運営の枠を超え、いつしか「日ピン研」という統一形式の屋号を掲げ、体系的なフォーマットでレビューが蓄積されるようになりました。店舗ごとの料金体系の明瞭さ、接客対応、店内の衛生環境、タイムマネジメントなどを詳細に項目化し、星取表形式で公表する手法は、当時としては極めて革新的な消費者主導のメディアでした。