旅行スタイルの多様化に伴い問い合わせが増加しているペット同伴とバリアフリー対応について、現場の構造から生じる現実的な制約を整理します。
日本平ロープウェイ自体はペットの同伴乗車が可能です。ただし、全身が完全に隠れる専用のキャリーバッグやケージへの収納が義務付けられており、顔を出した状態やリードのみでの乗車は認められていません(駅窓口で小型犬用ケージの貸出対応を行っている場合もあります)。さらに重要なのは、ロープウェイを降りた先の久能山東照宮境内も、建物内を除きケージや抱きかかえによって参拝可能となっている点です。
一方、車椅子利用に関しては明確な「境界線」が存在します。日本平駅および夢テラスはスロープやエレベーターが完備された完全バリアフリー空間であり、ロープウェイのゴンドラ内も車椅子のまま乗車可能です。しかし、久能山駅に到着した瞬間から社殿へ向かう道中には急勾配の石段が連続します。境内は国の重要文化財・国宝に指定されている歴史的遺構であるため、スロープの増設が極めて限定的です。自力歩行が困難な方の場合は、ロープウェイ久能山駅の展望テラス周辺までの観光に留まるか、介助者複数名のサポート体制が前提となる点に注意してください。