ネット上で長年囁かれている「おかしなガムボール打ち切り説」。その発端となったのは、シーズン6第44話(通算第240話)「退学処分(原題:The Inquisition)」の衝撃的なラストシーンです。
このエピソードでは、宿敵であるロブが人間の校長「スーパー・インテンデント・イービル」に変装し、エルモア中学校の生徒たちを無理やり「実写の人間の高校生」に変身させようと画策します。ガムボールとダーウィンによって計画は阻止され、ロブの変装は解かれますが、ロブは悲痛な叫びを残します。
「お前たちを救おうとしていたんだ! もうすぐこの世界は……」
言葉を言い切る前にロブは気絶させられ、夜の校舎で目を覚ました瞬間、足元の床が崩壊。エルモアの世界そのものが「虚無(The Void)」へと吸い込まれる中、ロブが闇へ落下したところで唐突にブラックアウトし、不気味なフェードアウトとともに番組が終了します。次回予告も解決編もないままシリーズが幕を閉じたため、視聴者の間に「未完のまま打ち切りになったのではないか」という憶測が瞬く間に広がりました。
しかし、実際の制作背景を辿ると、単純な低視聴率による打ち切りではありません。原作者のベン・ボクレ(Ben Bocquelet)がシーズン6をもってシリーズを降板する意向を事前に示しており、テレビシリーズの枠を超えた「長編映画で壮大な物語を完結させる」というプロットをあらかじめ仕掛けていたことが判明しています。テレビ版のラストをあえて未解決の破滅的クリフハンガーで終わらせる手法こそが、ガムボールらしいメタフィクションの極致だったと言えます。