検索窓に「油かす」と打ち込むと、サジェスト候補に「体に悪い」「危険」といった不穏なワードが浮上します。油かすが体に悪いとされる理由を掘り下げていくと、主に3つの心理的要因と先入観が関係していることが分かります。
第一に、「油」と「かす」という漢字の組み合わせが、「体に悪影響を及ぼす産業廃棄物のような脂身」というネガティブなイメージを抱かせる点です。第二に、ラーメンの背脂や揚げ玉のような「過酸化脂質の塊」と同一視されている点。そして第三に、園芸用肥料のイメージから「不衛生な残り物」と誤解されている点です。
しかし、実際の成分分析を行うと、一般的なイメージとは大きく異なる姿が浮かび上がります。油かすのカロリーと栄養を精査すると、水分が抜けているため100gあたりの熱量は約650〜700kcalと数値上は高めですが、その中身は「高タンパク質(約30〜40g)」かつ「糖質ほぼ0g」です。さらに、加熱によって余分な脂質が抜けているため、残った弾力部分の大部分はゼラチン状のコラーゲンで構成されています。
天ぷらの副産物である「天かす(揚げ玉)」は小麦粉が主原料のため炭水化物と酸化油の複合体ですが、牛油かすは動物性タンパク質とコラーゲンの塊です。うどん1杯に入れる油かすの量は通常15g〜20g程度であり、摂取カロリーに換算するとわずか100kcal強に過ぎません。したがって、常識的な使用量を守る限り「油かす単体で極端に不健康になる」という説は科学的根拠に乏しいデマと言えます。