「ヒアルロン酸を入れたら、アニメのキャラクターのような不自然なタラコ唇になった」――これはカウンセリングの現場で最も多く聞かれる不安の声です。都内の大手美容外科医への独自取材によると、唇ヒアルロン酸の失敗例として相談される案件の約7割が、「過剰注入(オーバーフィル)」と「注入層の浅さ」に起因していることが判明しています。
唇の粘膜は非常に薄く、毛細血管と筋肉が密集しています。ここに一度に1.0cc以上の製剤を詰め込んだり、硬すぎる製剤を皮下浅層に注入したりすると、組織の許容量を超えて前方へ不自然に突出します。これが、いわゆるタラコ唇や「アヒル口の破綻」と呼ばれる現象です。
では、後悔しないための唇ヒアルロン酸の注入量の目安はどれくらいなのでしょうか。臨床統計と名医と呼ばれる医師たちのコンセンサスでは、初回注入は上下合わせて0.3〜0.5cc前後が黄金比率とされています。
唇は日常会話や食事、表情の変化で常に動く部位であるため、他部位に比べて代謝が早く進みます。一般的な唇ヒアルロン酸の持ち・持続期間は、初回でおよそ4〜6ヶ月、2回目以降のメンテナンスで9〜12ヶ月程度が標準的な推移です。「長持ちさせたいから」と最初から大量に注入することは、失敗リスクを跳ね上げる最大の罠と言えます。