1986年に日本テレビ系でスタートした『あぶない刑事』において、舘ひろしは「タカ」こと鷹山敏樹刑事を演じ、俳優としての人気を頂点へと押し上げました。柴田恭兵演じる「ユージ(大下勇次)」との軽妙なバディ関係は、従来の泥臭い刑事ドラマのイメージを一変させ、80年代後半のトレンディなカルチャーと見事に融合しました。
鷹山敏樹のトレードマークとなったのが、走行中のバイク(ハーレーダビッドソン)にノーヘルで跨がり、両手をハンドルから離してレミントン・ショットガンをぶっ放す伝説のアクションです。CG技術が存在しなかった当時、危険極まりないスタントを舘本人が見事な体幹とバランス感覚でスタントなしでこなしたエピソードは、今なお語り草となっています。
さらに注目すべきはファッションです。舘ひろしが自らプロデュースに関わったタイトなブリティッシュスーツ、サングラス、サスペンダーのスタイリングは、男性ファッション誌でも大々的に特集され、当時のビジネスマンや若者の間で一大ブームを巻き起こしました。「アウトローの危険な色気」と「英国紳士のような気品」を高次元で両立させたキャラクター造形は、舘ひろしにしか体現できない唯一無二のスタイルでした。