被災地で特に深刻なのが、歴史的建造物や古い組積造(れんが・石造り)住宅の倒壊だ。都市部の高層ビル群は一定の耐震性能を示したものの、地方都市や山間の集落では無補強の建物が大部分を占めており、激しい横揺れに耐えきれずに圧壊した。
避難所に身を寄せる住民からは、水や食料の不足を訴える声が急速に高まっている。夜間の冷え込みが厳しい高地において、毛布やテントの不足は人命に直結する死活問題だ。「行政の支援物資はまだ届かない。自分たちで瓦礫を掘り起こし、残された食べ物を分け合っている状態だ」と、ある避難者は途方に暮れた表情を見せる。道路網の分断は、ボランティアや民間救援組織のアクセスをも拒んでおり、ロジスティクスの再建が最優先課題となっている。