館内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは無数の昆虫標本……ではない。最新のAR透過ディスプレイと高精細マイクロスコープが連動した「生体メカニズム解析ラボ」だ。ハチの巣の構造(ハニカム構造)が建築や航空宇宙分野にどう応用されているのか、トンボの羽の表面構造が騒音を抑える風力発電にどう生かされているかを、手元のタッチパネルと実際の生体観察で同時に学べる仕組みになっている。
圧巻なのは、2026年春に新設された「微小ロボット×昆虫行動学」のゾーンだ。カブトムシの外骨格構造やアリの集団行動アルゴリズムを解析し、レスキューロボットに応用する研究成果が体験型ゲームの形で展示されている。単なる「昆虫の観察」を突き抜け、人類の課題を解決するためのアイデア宝庫として昆虫を捉え直す視点に、大人も子どもも時間を忘れて見入ってしまう。